ゴルフレッスンを見ていると、こんな言葉を一度は聞いたことがあると思います。
「前傾をキープして」
「頭を上げないで」
「お尻を後ろに残して」
「インパクトまで起き上がらないで」
一見すると、どれも分かりやすいアドバイスです。
実際、状況によっては役立つこともあります。
ただし、ここには大きな問題があります。
ダウンスイングで体が起き上がっているゴルファーを見たとき、本当に考えるべきなのは、
「どうすれば起き上がらないようにできるか?」
ではありません。
もっと重要なのは、
「いつ体が動いたのか?」
「どの方向へ動いたのか?」
そして何より、
「なぜ、そのスイングでは体が起き上がる必要があったのか?」
です。
いわゆる「起き上がり」や「アーリーエクステンション」は、必ずしも根本原因ではありません。
むしろ、スイング中に起きている別の問題を補うための補正動作であることがよくあります。
その理由を理解しないまま「前傾をキープしよう」「お尻を後ろに残そう」と補正動作だけを消そうとすると、かえってスイングが悪化することがあります。
まず、なぜキウイゴルフの話を聞く価値があるのか
僕はキウイコーチです。
日本で活動しているアメリカ人ゴルフコーチとして、キウイゴルフでは感覚だけに頼らず、スイングを映像で測ることを大切にしています。
これまで、金本知憲さん、Sho-Time Golf、Yuji Gordonさん、YONEX、ゴルフダイジェストなど、日本のゴルフ・スポーツ業界のさまざまな方やブランドと企画・撮影・指導を行ってきました。
現在、キウイゴルフ全体ではフォロワー数が10万人を超え、毎月およそ70万アカウントにリーチし、コンテンツは月間約300万〜600万回再生されています。

また、キウイゴルフが制作しているPGAガイドは、これまでに5,400人以上の日本のゴルファーに購入されています。
ただし、この記事で一番大切なのは、
「僕を信じてください」
ではありません。
キウイゴルフでは、
- スイングを動画で撮影する
- 明確なチェックポイントを見る
- OKゾーンと比較する
- 試した感覚で本当に動きが変わったか確認する
という方法を使います。
つまり、
誰が言ったかだけでなく、自分のスイングで実際に確認できること
を重視しています。
この記事も、その考え方をベースに解説します。
まず、本当に「起き上がっている」のか確認する
何かを直す前に、まず体が実際にどう動いているのかを確認します。
このチェックでは、スイングを後方(DTL/飛球線後方)から撮影してください。
この角度から見ることで、
- 頭の高さが変わっているか
- 体がボール方向へ近づいているか、離れているか
- お尻・骨盤がアドレス時の位置からボール側へ出ているか
を確認できます。
アドレス時に、3本の基準線を引きます。
- 1. 頭のてっぺんに、地面と平行な横線
- 2. 額から地面へ、垂直な縦線
- 3. お尻の後ろに、地面と垂直な縦線
これで、上半身と骨盤の両方に基準ができます。
頭の横線を見ることで、体が上方向・下方向へどれだけ動いたか分かります。
額の縦線を見ることで、上半身がボール方向へ近づいたのか、それともボールから離れたのかを確認できます。
そして、お尻の縦線を見ることで、骨盤がアドレス時の位置を保っているのか、それともボール側へ出ているのかを確認できます。
インパクトでは、次の点を見ます。
- 頭がアドレス時の横線より上へ抜けていないか
- 頭が額の縦線からボールと反対方向へ離れていないか
- 頭が額の縦線を越えてボール方向へ動いていないか
- お尻・骨盤がアドレス時のラインから大きく離れ、ボール側へ出ていないか
これだけでも、
- 上方向へ動いている
- ボール方向へ近づいている
- ボールから離れている
- お尻が前に出ている
- それらが複合している
といった違いを見分けられます。
「起き上がっている」と一言で言われても、実際には中身が違うことがあります。
頭が上がっているのかもしれません。
体がボールに近づいているのかもしれません。
逆にボールから離れているのかもしれません。
あるいは、頭は比較的安定しているのに、骨盤だけがボール方向へ出ているのかもしれません。
これらは同じ問題ではありません。
そして、ここで大事なのは、
インパクトの1コマだけでは、なぜその動きが起きたのかまでは分からない
ということです。
1コマは「位置」を見せる。連続したチェックポイントは「動きの流れ」を見せる
インパクトを確認したら、同じ3本の基準線を使って、それより前の位置も見ていきます。
今回も、すべて後方(DTL)から確認します。
主に見るのは、
- P4:トップ
- P5:ダウンスイング中盤
- P6:シャフトが地面と平行
- インパクト
です。
ここまで見ると、質問の質が変わります。
単に、
「起き上がったか?」
ではなく、
「いつ、その動きが始まったのか?」
を見ることができます。
トップの時点ですでに頭が上がっているのか。
P5までは安定していて、そこから急に上がっているのか。
最初はボール方向へ近づき、そのあと反対方向へ離れているのか。
お尻がアドレス時のラインから早い段階で離れているのか。
頭は比較的安定しているのに、骨盤だけがボール側へ出ているのか。
こうした流れを見ることで、原因に近づけます。
1つのチェックポイントは「どこにいるか」を教えてくれます。
複数のチェックポイントは「どうやってそこへ来たのか」を教えてくれます。
ここから「前傾キープ」だけでは説明できなくなる
実際に体が起き上がっている。
ボール方向へ近づいている。
逆にボールから離れている。
あるいは、お尻が前に出ている。
そこまで確認できたとしても、次に聞くべきことは、
「どうやって体を無理やり低く保つか?」
ではありません。
次に聞くべきなのは、
「なぜ体は、その方向へ動く必要があったのか?」
です。
ここで、多くのアーリーエクステンションの解説が「体だけ」に注目しすぎていると感じます。
手元の軌道がOKゾーンにある。
シャフトの動きもOKゾーンにある。
インパクトへ入ってくるクラブの動きもOKゾーンの中にある。
それなのに、理由もなく突然体だけが大きく起き上がる。
もちろんゼロではありません。
ただ、実際には手元やクラブの動きと、体の起き上がりがセットになっているケースが非常に多いです。
そこで僕は、単純に「前傾姿勢を保つ」という視点ではなく、
クラブがボールへどう入ってくるのか?
を考えます。
ここから診断が一気に具体的になります。
クラブがスティープすぎると、体は起き上がって逃げることがある
P5付近を想像してください。
手元がOKゾーンより外側にある。
シャフトも縦すぎる。
この状態では、クラブがインパクトへスティープすぎる形で入ってくる可能性が高くなります。
もし、そのまま体の位置を変えずに回転を続ければ、クラブはインパクトへ縦に入りすぎるかもしれません。
そこで体が反応します。
体が起き上がり始めます。
なぜでしょうか?
起き上がることで、
- クラブが落ちるための時間を作る
- クラブが下へ入るスペースを作る
- インパクトまでにシャロー方向へ調整する
といったことが起こりやすくなるからです。
この場合、体の起き上がりはランダムなミスではありません。
スティープすぎるクラブの入り方を、体が何とか成立させようとしている
可能性があります。
ここで単純に、
「もっと前傾をキープして」
「起き上がらないで」
と指示するとどうなるでしょうか?
今までクラブをボールへ届けるために使っていた補正動作だけを消すことになります。
見えている症状には触れています。
でも、その症状が必要になった理由は直していません。
逆に、クラブがシャローすぎても同じ「起き上がり」が起こる
今度は反対のケースです。
P5付近で、
- 手元が後ろに残りすぎている
- シャフトがシャローすぎる
とします。
今度は、クラブがまったく違う入り方をします。
このまま体が低い位置を保ったまま動けば、クラブが地面へ早く届きすぎる可能性があります。
つまり、
ダフリやすくなります。
すると、また体が反応します。
体が起き上がります。
この場合、体を起こすことでクラブ全体を地面から遠ざけ、ダフリを回避しやすくしています。
言い換えると、
起き上がりが「ダフリ防止」の補正動作になっている
ことがあります。
ここが非常に重要です。
見た目だけなら、2人とも同じです。
どちらも体が起き上がっています。
でも1人は、
クラブがスティープすぎることへの補正動作。
もう1人は、
クラブがシャローすぎることへの補正動作。
同じ「起き上がり」という見た目でも、原因が正反対なのです。
この2人に同じドリルをやらせれば、どちらか一方は一気に悪化する可能性があります。
だからP5の「手元の軌道」と「シャフト角」を見る
僕はP5付近で、手元とシャフトの関係をよく確認します。
見るのは、
- 手元がどこにあるか
- シャフトがどの向きにあるか
です。
そして、
この組み合わせは、インパクトへスティープに入りやすいのか?
シャローに入りやすいのか?
それともOKゾーン内なのか?
を判断します。
例えば、
手元が外側すぎる + シャフトが縦すぎる
なら、スティープな入り方になりやすくなります。
反対に、
手元が後ろに残りすぎる + シャフトがシャローすぎる
なら、浅すぎる入り方になりやすくなります。
もちろん、本当に「外側すぎる」「縦すぎる」「浅すぎる」と言えるかどうかは、感覚では判断できません。
だからキウイゴルフでは、各チェックポイントにOKゾーンを設定して確認します。
ただし、P5で問題が見つかったとしても、まだ診断は終わりません。
なぜなら、
P5自体が根本原因ではない可能性がある
からです。
P5に問題があるなら、P4→P3→P2まで戻る
次に考えるのは、
「なぜ、このP5になったのか?」
です。
そこで、さらに前のチェックポイントへ戻ります。
P4で確認するもの
- グリップ位置
- シャフト位置
P3で確認するもの
- 手元の位置
- シャフト角
P2で確認するもの
- 手元の位置
- クラブヘッドの位置
ここまで戻ると、
バックスイングの早い段階から同じ方向へズレ続けているのか
それとも、
切り返しで大きく反対方向へループしているのか
が見えてきます。
この違いは非常に重要です。
「ずっと同じ側にズレる」パターンと「ループする」パターンは別物
例えば、シャローすぎるゴルファーを考えてみます。
一方向にズレ続けるパターン
例えば、
- P2で手元がインサイドすぎる
- P2でクラブヘッドもインサイドすぎる
- P3でも手元がインサイド
- P3でシャフトもフラットすぎる
- P4でもグリップ位置とシャフト位置が同じ側にズレている
- P5でもまだシャローすぎる
この場合、P5で急に問題が出たわけではありません。
バックスイングのかなり早い段階から、ずっと同じ側へズレ続けています。
これが一方向に偏ったパターンです。
ループパターン
一方で、
- バックスイングでは手元がインサイドすぎる
- シャフトもフラットで内側すぎる
- ところが切り返しで反対方向へ大きく動く
- 手元やシャフトがOKゾーンの反対側まで移動する
というゴルファーもいます。
これはクラブを大きくループ/リルートしています。
どちらが必ず良い、悪いという話ではありません。
重要なのは、
この2つは原因も直し方も違う
ということです。
P5の1コマだけを見ていたら、その違いを見逃すかもしれません。
1コマは、クラブが今どこにあるかを見せます。
連続したチェックポイントは、なぜそこに来たのかを見せます。
本当に「体」が原因になっているケースもある
もちろん、すべての起き上がりが手元やシャフトの問題から起きるわけではありません。
手元の軌道もOKゾーンの中にある。
シャフトの動きもOKゾーンの中にある。
それでも体が大きく起き上がるケースはあります。
代表的なのがバランスです。
例えばトップ付近で、
- 左膝がボール方向へ大きく出る
- 足圧がつま先側へ寄りすぎる
とします。
この時点で、体はかなり不安定になります。
そこから切り返しでスピードが上がると、体はバランスを取り直そうとします。
その方法の1つが、
体を起こしながら、骨盤をボール方向へ押し出すこと
です。
後方(DTL)から見れば、アドレス時に引いたお尻のラインから骨盤が離れ、ボール側へ出ていく動きとして分かりやすく見えます。
このケースでは、体の動きそのものが根本原因にかなり近くなります。
クラブが悪いから起き上がっているのではなく、
バランスを取り直すために起き上がっている
可能性があります。
だから、
「アーリーエクステンションは必ず手元やシャフトが原因」
と言いたいわけではありません。
そうではありません。
ただし、
体が一番目立って見えるからといって、体が必ず根本原因とは限らない
ということです。
診断は、順番に確認していく必要があります。
本当に見るべき診断の順番
ここが、僕が一番大切だと思う部分です。
ゴルファーが起き上がる。
すると、すぐに、
「前傾をキープしましょう」
と言われる。
でも、それでは診断のほとんどを飛ばしています。
僕なら、次の順番で確認します。
- 1. 後方(DTL)から撮影する
- 2. アドレスで頭の高さ・額・お尻に基準線を引く
- 3. 体が実際にどの方向へ動いているか確認する
- 4. P4・P5・P6・インパクトを比較する
- 5. P5付近の手元の軌道とシャフト角を見る
- 6. クラブがスティープに入りやすいのか、シャローに入りやすいのかを見る
- 7. P4→P3→P2まで戻って、その動きがどこから作られたのか確認する
- 8. 一方向の偏りなのか、ループなのか、バランス問題なのか、複合なのかを判断する
- 9. そのあとで初めて、修正方法や感覚を選ぶ
これは、
「起き上がっている → 起き上がらないようにする」
とはまったく違います。
ここまで診断してから修正した方が、練習ははるかに効率的になります。
よく見る「起き上がり改善法」は、どこまで正しい?
ここまでは、起き上がりやアーリーエクステンションをどう診断するかという本筋の話をしてきました。
ここからは、YouTubeやレッスン記事でよく見る代表的なアドバイスについて整理します。
どれも完全に間違いというわけではありません。
ただし、
何を直すために使っているのか
が分からないまま使うと、問題になることがあります。
「お尻を壁につける」壁ドリルは有効?
アーリーエクステンション改善で、非常によく見るドリルです。
壁の近くに立ち、お尻を壁から離さないようにスイングする。
狙いは、
骨盤がボール方向へ出るのを防ぐこと
です。
役立つことはあります。
ただし、
正しい問題に対して使っている場合だけ
です。
だからこそ、最初にアドレス時のお尻の位置に縦線を引いて確認することが重要です。
このラインは、
実際に骨盤がどれだけボール側へ出たのかを測るための基準
です。
壁ドリルは、その原因が分かったあとに使う可能性がある1つの方法にすぎません。
もし手元の軌道やシャフトの動きが原因でクラブの入り方が悪くなり、それを補うために体が起き上がっているのであれば、
「お尻を壁に残す」
という指示は、補正動作だけを消そうとしています。
根本原因はそのままです。
さらに、もともとバランスに問題がある場合は、もっと注意が必要です。
例えば、
- 左膝がボール方向へ出すぎる
- 足圧がつま先側へ寄りすぎる
状態なら、体はすでにバランスを取り直したがっています。
そこへ、
「もっとお尻を後ろに残して」
と指示すれば、さらに不安定になることがあります。
体はそれでもバランスを戻そうとするので、起き上がりや骨盤の前進が何度も戻ってくる可能性があります。
この場合は、
- 左膝がボール方向へ出すぎないようにする
- 足圧をつま先側へ寄せすぎず、足裏の前寄り中央あたりに保つ
といった修正の方が理にかなっています。
だから僕は、
「お尻を壁につける」は診断方法ではなく、特定のケースで使う感覚・ドリル
だと考えています。
バックスイングの時点ですでに前傾が崩れているゴルファーには役立つこともあります。
でも、万能ではありません。
「頭を上げるな」は正しい?
これも非常によく聞く言葉です。
ただ、頭の高さだけを見ると誤解することがあります。
バックスイングでは、膝は伸びていきます。
それなのに頭の高さがまったく変わらないのであれば、別のどこかがその変化を相殺している必要があります。
例えば、
前傾角度が少し深くなる
ことで、頭の高さが維持されている可能性があります。
つまり、
頭の高さが完全に一定だから、前傾角度も完璧に維持されている
とは限りません。
頭のラインは非常に便利です。
ただし、あくまで基準線の1つです。
診断のすべてではありません。
だからこそ、お尻のラインも同時に見ます。
頭がどう動いているかだけではなく、
骨盤がどう動いているか
も一緒に確認する必要があります。
「前傾角度をずっとキープ」は正しい?
これは言い方として広すぎます。
なぜなら、
最終的には前傾から起き上がる必要がある
からです。
インパクト後、手元がだいたい腰の高さに来るまでは、
- 頭はまだ額の縦線付近
- 頭の高さはアドレス時の横線より少し下
にあることが多いです。
そこからフィニッシュへ向かうにつれて、
- 頭は元の横線へ向かって上がる
- 頭は額の縦線からボールと反対方向へ離れていく
- 体はショットから自然に起き上がっていく
ようになります。
これは正常です。
むしろ、フィニッシュまでずっと頭を額の縦線に固定しようとすると、バランスを崩しやすくなります。
必要以上に前傾を残し続けることで、腰まわりにも余計な負担がかかります。
だから目標は、
「最後まで低いまま」
ではありません。
より正確には、
インパクトまでは必要な動きを保ち、その後は自然に起き上がってフィニッシュへ向かう
です。
前傾から起きること自体が悪いのではありません。
早すぎるタイミングで起きることが問題なのです。
アーリーエクステンションは本当に「腰・骨盤の問題」?
そういうケースもあります。
でも、いつもではありません。
体が起き上がる理由は、
- クラブがスティープすぎる
- クラブがシャローすぎる
- バランスが崩れている
- 手元の軌道に対して骨盤が補正している
- シャフトを大きくリルートしている
- 複数の問題が同時に起きている
など、さまざまです。
だから、
「お尻がボール側へ出た。だから骨盤を直そう」
だけでは診断として不十分です。
骨盤の動きは、確かに目に見える問題かもしれません。
でも、それが必ず根本原因とは限りません。
自分のスイングをチェックするなら?
自分で確認するなら、まずシンプルに進めてください。
1. 後方(DTL)から撮影する
このチェックは、正面(フェースオン)ではなく後方(DTL)で行います。
2. アドレスで3本のラインを引く
- 頭のてっぺんに横線
- 額から縦線
- お尻の後ろに縦線
3. P4・P5・P6・インパクトを比較する
まず体を確認します。
- 頭が上がっているか
- ボール方向へ近づいているか
- ボールから離れているか
- お尻がアドレス時のラインからボール方向へ出ているか
4. P5付近で手元とシャフトを見る
- 手元の軌道
- シャフト角
を確認します。
OKゾーンから外れているなら、さらに前へ戻ります。
5. P4→P3→P2まで戻る
- P4:グリップ位置・シャフト位置
- P3:手元の位置・シャフト角
- P2:手元の位置・クラブヘッド位置
を確認します。
そして、
- 一方向に偏ったパターンなのか
- ループパターンなのか
- 体・バランスが原因なのか
- 複合なのか
を考えます。
そのあとで初めて、使う感覚やドリルを決めます。
診断が先。感覚はそのあとです。
感覚は役に立つ。でも、証拠ではない
例えば、
「もっと低く残る」
「お尻を後ろに残す」
「つま先側へ乗りすぎない」
「手元をもっと内側へ通す」
「シャフトを縦にしすぎない」
といった感覚を試すかもしれません。
どれも役立つ可能性があります。
ただし、
その感覚を使ったからといって、実際のスイングが変わったとは限りません。
もう一度、同じ後方(DTL)のカメラ位置から撮影します。
そして、同じチェックポイント、同じ基準線で比較します。
- 頭の動きは本当に変わったか
- お尻のラインに対する骨盤位置は変わったか
- 手元の軌道は変わったか
- シャフト角は変わったか
- クラブの入り方はOKゾーンへ近づいたか
を確認します。
これがキウイゴルフで大切にしている視覚フィードバックループです。
感覚は入力。
動画が、実際に何が変わったかを教えてくれます。
正確なOKゾーンを知りたい場合
この記事の目的は、
どう考えて診断するか
を伝えることです。
各チェックポイントの正確なOKゾーンをすべて載せることではありません。
そのために使うのがPGAガイドです。
PGAガイドでは、スイング各位置の視覚チェックポイントを使って、
- 少なすぎる
- OKゾーン
- 多すぎる
を比較できます。
単に、
「前傾をキープ」
「もっと低く」
「起き上がらない」
といった言葉だけに頼る必要がありません。
それらは、試してみる感覚としては使えるかもしれません。
でも、
実際の動きが正しいかどうか
までは教えてくれません。
そして何より、
なぜその動きが起きているのか
までは分かりません。
まとめ
「前傾キープ」だけでは、診断として不十分です。
ダウンスイングで体が起き上がっているなら、いきなり、
「どうすればもっと低く残れるか?」
と考えないでください。
まず後方(DTL)から撮影します。
頭のラインと、お尻のラインを引きます。
そして、
いつ動いたのか?
どの方向へ動いたのか?
お尻・骨盤はアドレス時の位置からボール側へ出たのか?
同じタイミングでクラブは何をしていたのか?
スティープすぎる入り方だったのか?
シャローすぎる入り方だったのか?
バランスを崩していたのか?
もっと前の手元やシャフト位置を補うための補正動作だったのか?
を確認します。
そして忘れないでください。
インパクト後は、最終的に体を起こしてフィニッシュへ向かう必要があります。
目標は、前傾姿勢を凍らせることではありません。
目標は、
自分のスイングで何が起きているのかを理解すること
です。
なぜ体が起き上がる必要があったのかが分かれば、何を直すべきかもずっと明確になります。


